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二歩目を踏み出す

2020年6月26日(金)

先日(23日)の4ヶ月ぶりの外食が、「コロナ禍の巣ごもり」から、
ちょっとだけ殻を破って踏み出した第一歩だったとすれば、今日
は二歩目を踏み出せたのかな、と思います。

受講生として参加している『栄花物語』の講読会が、5ヶ月ぶりに
再開となりました。「行こうか、行くまいか」と、ずっとハムレットの
心境でしたが、昨日オンライン組で読み終えたところを、会場組の
方々と読み終えない限り、溝の口の「紫の会」は先に進めませんし、
それなら、事前に一度会場の様子もこの目で見ておきたい、という
気持ちもあって、意を決して(大袈裟ですね)出掛けました。

田園都市線の電車に乗るのも4ヶ月ぶりです。往きは一番空いて
いるお昼過ぎの時間帯ということもあって、座席は一人置きに
座れる状態。全員マスクを着用し、喋っている人もいません。

殆ど不安を感じることなく溝の口に到着しました。会場の市民館は
マルイの上にありますが、エレベーターも利用制限を呼び掛けて
いるせいか、以前のように待っている人が大勢いることもなく、極
少人数で乗れました(私は膝を痛めているので、やはりエレベーター
を使いたいのです)。

本日参加の受講生は、12人中8人でした。先生を入れても9人。
50人入れる部屋ですので(今は25人以下に制限)、余裕です。
十分過ぎる程のソーシャルディスタンスが取れました。着席した後、
先ず持参したアルコール消毒綿で、手指を消毒し、おもむろに
テキストをバッグから取り出しました。

全員マスクを着用したまま、飲食は各自持参した飲み物のみ。
部屋の入り口の扉も開けてあり、不安要素は何もありません
でした。

心配した帰りの電車も、運よく溝の口から座れて、さすがに
一人置きではありませんでしたが、マスクをしていない人は無く、
喋っている人もいないのは、往きと同じでした。

コロナの前は、帰りの電車ではよく居眠りをしていましたが、
今日はやはりどこかで緊張していたのでしょう。眠気を感じる
ことなく、何となく身体に力が入ったまま、背筋を伸ばして座って
いました。

それでも、今日の第二歩目で、7月の状況が悪化していなければ、
「紫の会」の会場講読に私自身、気持ちを向けられそうな気がして
います。


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初めてのオンライン講座

2020年6月25日(木) 溝の口「紫の会・木曜クラス」(第47回A・№2)

先程、本日講読した箇所の一部の全文訳をUPしましたが、
そこにもちょっと書いたように、今日はオンラインの方が対象
(ですからAと記してあります)、もう一度会場での方々(B)を
対象とした講読会が必要で、それでようやく2月の例会分が
終わることになります。

4月に緊急事態宣言が出されてもまだ、70歳を過ぎた自分が
オンラインで講読会をすることになるなんて、考えてもいません
でした。

でも、コロナは一向に収束の気配を見せないし、このままでは
いつまで経っても前へ進むことも出来ない、と思っていた時、
オンラインでやってみては、と、周囲で声が上がり始めました。

20年来、パソコンのサポートをあれこれお願いしている方に相談
したところ、さほどハードルは高そうではなく、「私でもなんとか
なるかな?」と思い、いろんな人の意見を伺ってみました。

とても積極的に後押しをしてくださる方、やっぱり会場での対面が
いい、とおっしゃる方。若い学生さんたちとは違い、もう殆どが
高齢者です。当然のことながら、一つの方向に纏まるのは難しく、
あれこれ方法を模索していたところ、6月になって再開した会場
の市民館の利用人数が極端に制限されたこともあって、一部で
オンラインを使わない限り、再開できない事態となりました。

オンライン講座への参加希望者を募り、お試しミーティングを経て、
今日、初めてオンラインでの例会を行いました。

久しぶりに『源氏物語』をお話出来た嬉しさと、自宅にいる安心感
からか、予定時間を大幅にオーバーしてしまいましたが、何とか
無事に(と言っても画像の共有などでモタモタしちゃいましたけど)
終えることができて、今はちょっとホッとしています。

講読内容につきましては、もう一度会場で同じ所を読んだ時に
ご紹介します。今日は全文訳のみです⇨⇨こちらから

  DSCF4286.jpg
  皆さま、初めての「オンライン源氏」、如何でしたか?


第9帖「葵」の全文訳(14)

2020年6月25日(木) 溝の口「紫の会・木曜クラス」(第47回A・№1)

コロナの感染が拡大し始めて、2月の「紫の会」は第2月曜クラス
だけが終了、第4木曜クラスは同じ箇所を未講読のまま、5ヶ月が
経ってしまいました。6月から再開した会場となる市民館も、利用
出来る人数が大幅に制限され、そのままでは会場での2月分の
例会は難しく、本日、取り敢えず「オンライン講座」で、半数近い
方に受講してしていただきました。これで会場の人数制限もクリアー
できたので、来月にでも会場での2月分例会が実施できれば、と
思っています。

本日は、第9帖「葵」の106頁・9行目~114頁・11行目迄を読みました。
その前半部分(106頁・9行目~110頁・1行目)の全文訳は、2月10日に
書きました(⇨⇨こちらからので、今日は後半の前半分(110頁・2行目~
112頁・14行目)を、会場での例会が遂行できた時に、残りを書きたい
と思います。(頁・行数は、「新潮日本古典集成 源氏物語二」による)

御帳台の前に硯などが置きっ放しになっていて、源氏の君が手すさび
に書いてお捨てになったものを左大臣が手に取られて、涙を押し絞り
ながらご覧になっているのを、若い女房たちは、悲しい中にも、その
ご様子がおかしくて、ついほほ笑んでしまう者もいるようでした。

しみじみとした昔の人の詩歌を漢詩も和歌も書き散らしては、草仮名
にしろ漢字にしろ、様々珍しい書体で書き交ぜておられました。左大臣は、
「見事なご筆跡だ」と言って、空を仰いでぼんやりと物思いに耽っておられ
ます。これからは源氏の君を他人として見申し上げねばならないのが、
残念でございましたでしょう。「旧き枕故き衾、誰とともにか」と書いてある
側に、
 
「なき魂ぞいとど悲しき寝し床のあくがれがたき心ならひに」(亡き人の
魂がここに、と思うと、いっそう悲しみが募る。共寝をした床をいつも離れ
難いと思っていたので)

とあり、また、「霜の花白し」と書かれているところには、
「君なくて塵つもりぬるとこなつの露うち払ひいく夜寝ぬらむ」(あなたが
亡くなって塵が積もってしまった床に、涙を打ち払いながら、幾夜一人寝
をして来たことであろう)

とありました。先日、大宮に歌を差し上げた時の花でありましょう、撫子の
花がそれらの歌の中に枯れて混じっておりました。左大臣は大宮にお見せ
になって、「葵の上の死はもう言っても仕方のないことで、このような子に
先立たれる悲しみの例は、世間にないことではないと、思いこむように
しながら、この世での縁は短くて、こうして親の心を惑わすように生まれて
来たのであろう、と、却ってこの世での親子の縁を結ぶようになった前世の
因縁を辛く思い遣りつつ、悲しみを冷まそうとして来ましたが、ただ日が経つ
につれて、亡き娘への恋しさが堪えがたいのと、この源氏の君が、もう今は
赤の他人となってしまわれるのが、尽きせず悲しく思われてなりません。
一日、二日とお見えにならず、お通いが途絶えがちでいらしたのでさえ、
どこまでもせつなく思っていたのに、その朝夕差しこんでいた光を失って
しまっては、どうして生き永らえることが出来よう」と、御声を詰まらせ、
我慢できずにお泣きになると、大宮のお側にいる年配の女房などが、
とても悲しくて、いっせいに泣き出すのは、無性に寒々とした夕暮れの
様子でございました。

若い女房たちは、あちらこちらに集まっていて、仲間同士で、しみじみと
したことを話し合って、「左大臣がお考えになっておっしゃるように、若君を
ご養育申し上げてこそ気も晴れることであろうと思うにつけても、若君が
まだあまりにも頼りないお形見でいらっしゃること」と言って、それぞれ、
「ちょっとお暇を頂戴して、また参上いたしましょう」と言う者もあるので、
互いに別れを惜しむ頃は、各自しみじみと胸に迫ることが多いのでした。

源氏の君が院の御所に参上なさると、桐壺院は「たいそうひどく面やつれ
してしまったなぁ。精進して日を送ったからであろうか」と、いたわし気に
お思いになって、ご自身の前で源氏の君にお食事などをおさせになって、
何やかやとお心遣いをして差し上げていらっしゃるご様子は、しみじみと
恐れ多いことでございました。

藤壺のお部屋にお出でになると、女房たちが珍しがって拝見しております。
藤壺は王命婦を介して、「思いも尽きないことを、時が経つにつれてどんなに
お悲しみのことかと」と、ご伝言なさいました。源氏の君は「この世の無常は
一通りには存じておりましたが、間近で体験いたしまして、この世が厭わしく
思えることが多く、思い乱れるにつけましても、あなたさまからのたびたびの
お便りに慰められまして、今日までなんとか」と言って、こんな時でなくても
物思わし気でいらっしゃるご様子に、葵の上を亡くした悲しみを取り添えて、
とてもお辛そうでした。無地の袍に鈍色の下襲をお召しになり、纓を巻いた
服喪のお姿は、華やかな装いの時よりも、優美さがまさっておられました。
東宮にも久しくお伺いしていない心もとなさなどを藤壺に申し上げなさって、
夜が更けてから、院の御所を退出なさいました。


四ヶ月ぶりの外食

2020年6月23日(火)

コロナ感染拡大前の最後の外食って、いつだったかしら?と
しばし考えてしまう程、ずっと外食から遠ざかっておりました。

息子たちに出版記念のお祝いをしてもらって以来ですので、
もう四ヶ月余りが経っています。

今日は病院の受診日で、12:00に血液検査、14:00に診察の
ため、どこかで昼食をとる必要があります(血液検査があると、
朝から何も食べられませんから)。

昨秋から2月頃までは私が体調を崩したため、一人で行くことも
何度かありましたが、定期的な受診はご近所のお友達と一緒
です。コロナの前は、帰りにお茶を飲みながらお喋りするのが
楽しみな病院通いでしたが、今はそれは封印です。

いつもは病院の近くのイタリアンのお店に行くのですが、店内も
狭く、テーブルの間隔も人ひとりが通れるくらいしか空いていない
ため、「密な感じがするわよね」ということで、今日はファミレスの
「不二家」にしました。

入り口には消毒液と共に、マスクを入れる袋まで用意されており、
ドリンクバーや、各テーブルにも消毒液が置かれていました。
客同士の距離も出来るだけ離すように、テーブルに案内している
ようでしたので、ゆったりした感じです。四人掛けのテーブルに、
二人で斜め向かいに座り、ソーシャルディスタンスも保って、
お喋りをしながらの食事を楽しむことが出来ました。外したマスクを
その袋に入れ、新しいマスクを付けて再び病院へと向かいました。

こんなことをブログに書こうという気になったのも、今日の外食で、
巣ごもりからやっと一歩踏み出せたかなぁ、と思ったからです。


散歩の途中で

2020年6月20日(土)

予報通り、今日は梅雨の晴れ間となりました。洗濯物や布団を
ベランダに干すことも出来ましたが、午後3時頃には、日差しが
収まって、散歩をするには今が良いタイミングだと思い、出掛け
ました。何気なく歩いていても、紫陽花をはじめ、綺麗な花々が
目に飛び込んでくる時があります。これまでカメラを持って散歩
をすることはなかったのですが、初めてカメラ片手に近所を30分
ほどブラブラと歩きました。

普段から写真を撮ることには慣れていないので、わざわざブログ
にUPするようなものでもないのですが、折角写して来たので少し
だけご覧頂きますね。

   DSCF4276.jpg
  紫陽花が今を盛りと咲いているお宅の横を通ったので

   DSCF4277.jpg
 いつも立ち寄っている神社の境内でアゲハ蝶を見かけました
 散歩の度にコロナ終息を祈願しています・・・もちろん今日も

   DSCF4278.jpg
   ドクダミも、あちらこちらで可憐な花を咲かせています


「源氏物語のあらすじ」・・・第九帖「葵」(その4)

2020年6月19日(金)

今日は一日中シトシトと雨が降り続き、如何にも梅雨らしいお天気
でした。明日はまた気温も上がり、梅雨の晴れ間となる予報です。

「源氏物語のかなり詳しいあらすじ」は、第9帖「葵」の4回目ですが、
あと1回で、「紫の会」の現在講読中のところまで追いつきます。

本日掲載するのは、全文訳の、2019年12月26日の「葵」(10)と、
2020年1月13日の「葵」(11)、に該当する部分を、粗筋に纏めた
ものです。

「源氏物語のあらすじ」・・・第九帖「葵」(その4)は⇨⇨こちらから


「源氏物語のあらすじ」・・・第九帖「葵」(その3)

2020年6月15日(月)

今日は梅雨の晴れ間の一日となり、洗濯物を外に干すことが
できましたが、気温も30度を超える真夏日となりました。

救急車の音が頻繁に聞こえていましたが、熱中症の搬送者が
増えたのでしょうか。

「源氏物語のかなり詳しいあらすじ」は、第9帖「葵」の3回目と
なります。

全文訳では、2019年11月11日の「葵」(7)、11月28日の「葵」(8)
12月9日の「葵」(9)に該当する箇所を、粗筋に纏めたものです。

「源氏物語のあらすじ」・・・第九帖「葵」(その3)は⇨⇨こちらから


「源氏物語のあらすじ」・・・第九帖「葵」(その2)

2020年6月12日(金)

6月も中旬となり、東北南部まで、昨日梅雨入りが発表され
ました。

と同時に「東京アラート」も解除され、この先求められるのは、
「自粛から自衛」になる、との小池都知事の発言でした。

くすぶり続けるコロナとどう向かい合っていけば良いのか、
考え方は人それぞれでしょうが、やはり「基礎疾患持ち」の
おばあさんとしては、最善の選択は「巣ごもり」となってしまい
ます。少しは生活を変えていく必要もあるのかな、と葛藤して
いるところです。

「源氏物語のかなり詳しいあらすじ」は、前回より第9帖「葵」に
入りました。

全文訳では、2019年9月26日の「葵」(4)、10月14日の「葵」(5)
10月24日の「葵」(6)に該当する箇所を、粗筋に纏めたものです。

「源氏物語のあらすじ」・・・第九帖「葵」(その2)は⇨⇨こちらから


「源氏物語のあらすじ」・・・第九帖「葵」(その1)

2020年6月8日(月)

神奈川県では77日ぶりに、新型コロナの感染者がゼロとなりました。
でも東京は今日も2桁の13人。電車に乗れば30分で都心ですから、
気を緩めてよいわけはありません。今はまだスーパーへ買い物に
行っても、殆どの人がマスクを着用しています。私は1年中外に出る
時はマスクをしており、去年までは、「あの人、この暑いのにマスク
なんかしてどうしたの?」と、奇異なものを見るような目を向けられる
こともありましたが、今夏はマスクをしていない人のほうが、白い目で
見られていますね。

「源氏物語のかなり詳しいあらすじ」は、今回から第9帖「葵」に入り
ます。「花宴」と「葵」の間には2年間の空白があり、父・桐壺帝は
既に譲位し、源氏の異母兄・朱雀帝の御代となっているところから
始まります。

全文訳の、2019年8月12日の「葵」(1)、8月22日の「葵」(2)
9月9日の「葵」(3)に該当する箇所を、粗筋に纏めたものです。

「源氏物語のあらすじ」・・・第九帖「葵」(その1)は⇨⇨こちらから


「源氏物語のあらすじ」・・・第八帖「花宴」(その2)

2020年6月6日(土)

今日は梅雨の走りを思わせるどんよりとした蒸し暑い一日でしたが、
先程は稲光がして雷鳴が轟いていました。今はもう雨も上がり、少し
風が涼しく感じられます。

「源氏物語のかなり詳しいあらすじ」は、第8帖「花宴」の2回目と
なります。「花宴」は短い巻なので、2回でお終いです。次回からは
第9帖「葵」に入ります。溝の口の「紫の会」の講読会が再開する
前に追いつきそうです。

全文訳では、2019年6月27日の「花宴」(3)、7月8日の「花宴」(4)
7月25日の「花宴」(5)に該当する箇所を、粗筋に纏めたものです。

「源氏物語のあらすじ」・・・第八帖「花宴」(その2)は⇨⇨こちらから


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