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「宿曜(すくよう)」による占い

2023年9月11日(月) 溝の口「紫の会」(第70回・№2)

6月でようやくオンラインクラスに追いつき、7月から足並みを
揃えて読み始めた途端、8月が台風の影響で休講となった
ため、今日の会場クラスは、2時間半に時間も延ばして、
9月のオンラインクラスが進む予定の半分位のところまで
読むつもりでしたが、2時間40分もの長丁場となりながら、
思ったほど進むことができませんでした。すみません、私の
余談のせいです。今日は本文を読むことだけに集中しよう
と思っていましたが、蓋を開ければ、やっぱりそれだけで
終わるというのは無理でした(-_-;)

このクラスは今月から第14帖「澪標」に入りました。8月の
オンラインクラスにプラスして読んだのは、明石で姫君が
誕生し、源氏が都から乳母を派遣することにした、という
ところです。

入道の娘がそろそろ出産する頃かと、源氏が明石に使者を
遣わすと、すぐに、無事に女の子が生まれたという、嬉しい
報告を持ち帰って来ました。

ここで、源氏が予て宿曜の占いで、次のように告げられて
いたことが語られます。「宿曜」とは、インド発祥で、中国を
経て日本に伝わった占星術です。

「御子三人、帝、后かならず並びて生まれたまふべし。中の
劣りは、太政大臣にて位を極むべし」(お子様は三人、帝と
后が必ず揃ってご誕生になるでしょう。三人の中で一番低い
位の方も、太政大臣となって人臣の位を極めることになりま
しょう)

現実の世界なら、「当たるも八卦当たらぬも八卦」で、こうした
予言が実現するとは限らないでしょうが、これは物語の世界
です。しかも主人公の光源氏に関する予言ですから、必ず
当たる、と読者も信じますよね。

既に、ここではもう源氏と藤壺の間に生まれた子(表向きは
桐壺帝の第十皇子)は、帝位(冷泉帝)に就いています。
「太政大臣」となるのは臣下の男子ですから、これは夕霧と
いうことになりましょう。実際には、夕霧は「宇治十帖」の最後
まで右大臣であって、太政大臣に就任はしていませんが、
将来的に太政大臣となることに何の違和感もありません。

残る「后」(中宮)は、もちろん女の子です。源氏も秘密の子
ながら、我が子が新帝となったことで、この占いへの確信が
持てるようになったのでありましょう。将来后となる娘を、
明石のような田舎で誕生させてしまったことを後悔し、暫く
したら京へ迎えよう、と考えます。

差し当たって、源氏は自ら人選をした乳母を、明石へと派遣
するのでした。

明石の姫君誕生と、乳母派遣を決めるところ迄の詳細な内容
は、先に書きました「澪標・全文訳(3)」にてご覧頂ければ、と
思います(⇒こちらから)。


第14帖「澪標」の全文訳(3)

2023年9月11日(月) 溝の口「紫の会」(第70回・№1)

「紫の会」の会場クラスは、先月が台風の影響を考慮して
中止となったため、また少しオンラインクラスとのズレが
生じております。今回の全文訳は、オンラインクラスで8月
に読み終えた箇所(「澪標」の全文訳(1)と(2))の続きの
部分となります(16頁・12行目~18頁・7行目まで)。
(頁・行数は、「新潮日本古典集成 源氏物語二」による)


そうそう、そう言えば、あの明石で痛々しいご様子だったことは
どうなったかと、お忘れになる時はないので、公私にわたり、
お忙しいために、お心のままにお便りを遣わして尋ねておやりに
なることもできませんでしたが、三月の上旬頃に、この頃の予定
ではなかったか、とお思いになると、密かに不憫に感じられて、
明石に使いをお出しになりました。

使者はすぐに帰参して、「十六日に、女の子が安産でお生まれ
になりました」と、ご報告申し上げました。珍しく女の子だという
報告をお考えになると、源氏の君のお喜びも一方ならぬものが
ございました。どうして京に迎えて出産させなかったのであろうと、
残念にお思いになります。

嘗て宿曜で、「お子様は三人で、帝と后が必ず揃ってご誕生にな
るでしょう。三人の中で一番身分の劣る御子は、太政大臣となって
人臣最高の位を極めましょう」と、占い師が勘考申し上げたことが、
一つひとつ適中するようでした。総じて源氏の君がこの上ない位
に就き、天下をお治めになるはずだということを、あれほど優れた
多くの観相人たちがこぞって申し上げたにも拘らず、長年世情の
煩わしさに全てお諦めになっておりましたが、今の帝がこうして
無事に即位あそばしたことを、源氏の君は、願いが叶ったと、
嬉しくお思いでした。

源氏の君ご自身も、自分とは関わりのないことと思っておられる
帝位に就く件は、全くあり得ないことだとお思いになっていました。
大勢の皇子たちの中で、とりわけ愛しいものだと、父桐壺院は
お思いになっていましたが、臣下にしようと父院がお決めになった
お心の内を思うと、もともと帝位とは縁のない運命だったのだ、
新帝がこうして即位なさったのを、真相は誰も知らないけれど、
観相人の予言は誤りではなかった、と、源氏の君は内心お考えに
なっておりました。

今のこと、将来のことをお考えになるにつけ、住吉の神のお導きは、
本当にあの入道の娘も、ゆくゆくは后になる姫君を産むという並々
ではない宿世の持ち主で、あの偏屈物の父入道も、大それた希望
を持ったのであろう、そういうことならば、恐れ多い后の位に就くはず
の人が、明石のようなひなびた田舎で誕生したというのは、気の毒
でもあり、もったいなくもあることだなぁ、しばらくしたら京に迎えよう、
とお思いになって、二条の東の院の造営を急ぐよう、催促の仰せを
お出しになるのでした。


初さんま

2023年9月9日(土)

台風13号は関東の東部、千葉県や茨城県に豪雨による被害を
残して遠ざかって行きました。皆さまの所はいかがでしたか?

同じ関東でも南部のこの辺りは、時折ザァーッと雨に見舞われ
ましたが、たいしたことなく済みました。

でも、先月の「紫の会」に続き、昨日の講読会が丁度この台風に
ぶつかってしまい、中止となりました。私も含めて、大半が高齢者
ですので、大事を取るに越したことはありません。

そんな訳で、昨日はブログ更新は無し。来週の月曜日迄の間に
何か一つ記事を書いておこうと思っても、特別なことは何もない
ので弱っていたのですが、夕方スーパーへ行ったところ、新物の
生さんまが売られていました。

先日、一度見かけた時は、まだ1尾400円台もするのに、サヨリ
並みの細さ。関西在住のブロ友さんも、同様のことを書いて
おられました。今日のさんまも、少し大きめにはなっていました
が、まだまだモデル体型です。お値段はと言うと、1尾349円(税抜)。
それでも前回よりも100円位安くなっているし、沢山のスダチも
戴いたばかりだし、ということで、買って塩焼きにして食べました。
油は乗っていないけれど、やはり初さんまを口にすると、秋に
なった、と感じられました。

  初さんま
 次に食べる頃までに、もう少し体脂肪を蓄えて欲しいなぁ。

      デザート
   今夜の食後のデザートは豊水梨とシャインマスカット。
   こちらも秋の味覚ですね。


「宇治十帖」の前半終了

2023年9月6日(水) 溝の口「オンライン源氏の会」(第38回・通算179回)

今日は時折雨が降ったり、陽が差したりと、変わりやすい
お天気でしたが、猛暑日からは解放された一日でした。
でも、宇都宮では豪雨で道路も冠水している様子などが
テレビで報じられており、猛暑と同時に、こうした集中豪雨
の多さも、今年の際立った現象のような気がします。

このクラスも、第49帖「宿木」の終盤に入っております。あと
1回で「宿木」を読み終える予定ですが、来月講読予定の
箇所は、もう次のヒロイン(『源氏物語』最後のヒロインです)
浮舟の話に移ります。

帝が女二宮を薫の許に送り出すにあたって、盛大な藤の花
の宴を催され、その翌日、女二宮は薫の邸・三条の宮に
お移りになりました。帝は、自分に仕えている女房を全員、
御送りのお供に従わせなさり、薫もまた、三条の宮から
御迎えの女房たちを差し向け、「儀式いと心ことなり」(その
立派さは格別なものがある)という、善美の限りを尽くした
ものでありました。

三条の宮に住まうようになった女二宮は、皇女としての
品格が備わり、これといった欠点も見当たらないので、薫も、
自分の宿世をまんざらではなかった、と思うものの、だから
と言って、亡き大君のことが忘れられるわけではありません。
ひたすら恋しく思われるばかりなので、もうこの世では大君
への思いを晴らすことはできまい、仏の悟りを得て初めて
諦めがつくものなのだろうと、薫は、宇治の八の宮邸の寝殿
を、山寺の御堂として移築する準備にばかり心を注いでいる
のでした。

ここで薫と女二宮の婚儀を巡る話は終わり、次は舞台が宇治
へと移り、浮舟の初登場となります。

女二宮が、この愛の無い、夫が示すのは表向きの敬意のみ、
という結婚をどのように感じていたのか、作者は一言も触れて
いません。

父帝の選んだ薫を良し、と思っていたのか。或いは降嫁して
夫に頼るしかないと、最初から結婚に対して期待はしていな
かったのか。女二宮に対する愛の無い薫に対して、女二宮の
ほうは愛を感じていたのだろうか。などなど、いろんな思いが
浮かんできますが、今の読者の目から見ると、「女二宮は
お気の毒」という印象になりますね。

何があっても消えることのない、薫の大君への思い。浮舟
との物語もここから始まることを再認識させられたところで、
「宇治十帖」の前半(大君、中の君をヒロインとする物語)は、
幕を閉じます。


花散里の歌の解釈

2023年9月5日(火) 高座渋谷「源氏物語に親しむ会」(通算173回 統合123回)

昨日はようやく猛暑日から解放され、エアコンを点けずに
過ごせましたが、たった一日だけで、今日はまた猛暑日と
なりました。9月に入ってもなお「猛暑日」だなんて、やはり
「地球沸騰化」が現実味を帯びてきていますね。

もともとさほど多い人数ではなく、ここ数年はずっと10名余
で『源氏物語』を読み進めてきた高座渋谷のクラスですが、
今年に入ってから故障者が続出。これまでは揃って第54帖
「夢浮橋」迄読むつもりでおりましたが、このままでは残った
5名ほどで「宇治十帖」に入っても、最後まで辿り着くのは
難しいのではないか、と思うようになりました。ちょうど今、
講読中の第41帖「幻」で第二部が終わり、区切りも良いと
いうことで、一応「幻」を読み終えたところ(おそらく11月)で、
解散することにいたしました。

前年の秋に亡くなった紫の上をひたすら追慕して過ごす
源氏の1年を描いた「幻」の巻ですが、今日は3月~5月に
かけてのところを読みました。

その中の4月ですが、4月の場面はとても短くて、花散里と
の歌の贈答のみです。

当時は、4月になれば夏となり、衣更えをします。花散里は、
源氏の夏の装束を仕立てて差し上げますが、それに添えら
れていた歌です。

「夏衣裁ちかへてける今日ばかりふるき思ひもすすみやは
せぬ」

この歌の「ふるき思ひ」を、誰に対する思いとするかによって、
解釈が異なって来ます。

テキストとして使っている「新潮日本古典集成」本の頭注に
よると、「夏衣を新しく仕立て下ろした今日くらいは、すっかり
昔のこととなりました私のこともお思い出しにならぬことが
ありましょうか」となっています。「やは」は反語ですから、
「きっと思い出してくださいましょう」という意になります。

控え目で、自己主張をすることの無い花散里にしては、
積極的過ぎる気がして、この解釈は今ひとつピンと来ない
のです。「ふるき思ひ」を紫の上のこととして解釈したらどう
なるでしょう。

「夏の衣を仕立てて更える今日こそ、これまで仕立てて
おられた亡き人(紫の上)をお偲びになるお気持ちも、
いっそう募られることでありましょう」という意になろうか、
と思われます。

花散里の性格からすれば、後者のほうが相応しい気が
するのですが、いかがでしょうか?


スーパーブルームーン

2023年9月1日(金)

今日から9月。「二百十日」です。「二百十日」と言えば
「台風」が連想されますが(実際に次々とやってきて
いますね)、普通「猛暑」とは結び付かないと思います。
でも、ここ南関東では、今日も最高気温が35℃の猛暑日
となりました。8月は30℃を切る日が一日もなかったとの
こと。これは今年限りにして欲しいですね。

ところで昨夜は、今年の満月の中で最も大きく見える
スーパームーンでした。同じ月に満月が2回ある月は、
後のほうをブルームーンと呼ぶそうで、昨夜の満月は、
「スーパーブルームーン」という特別なお月様となりま
した。

19:30頃に、東南のベランダに出てみると、くっきりと、
というわけではなく、何とも幻想的な、レースのベール
を被ったような満月が見えました。雲隠れのような、
そうでないような、不思議な満月でした。

寝る前に、西の空に沈む前の満月を確認してから、と
思い、今度は南西側のベランダに出てみました。
さすがに午前2時に、スマホを持ってベランダに立って
いるところを、誰かに見られたら恥ずかしいので、足音
も立てないようにそっとお月様を見上げました。お月様
自体は少し小さくなっていましたが、夜のしじまに集く
秋虫の音が聞こえ、まん丸に輝いているお月様の光を
浴びながら深呼吸すると、身も心も浄化されるようでした。

訪問先のブログでも、昨夜の「スーパーブルームーン」を
何人かの方がご紹介なさっていましたが、皆さまのお写真
はとってもお月様が綺麗で、私のピンボケ写真をUPする
のは恥を晒すだけとは思いつつ、「見ましたよ」という証拠
です。

  スーパーブルームーン①
     2023年8月31日午後7:30頃(東の空)

  スーパーブルームーン②
     2023年9月1日午前2:00頃(西の空)

満月に向かってお財布をフリフリすると、金運が上がる
と、ブロ友さんが書いておられました。次の9月29日の
中秋の名月の時には「お財布フリフリ」を忘れないように
したいと思います。


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