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今日の一首(17)

2016年1月13日(水) 湘南台「百人一首」(第16回・・・その②)

続いて「今日の一首」です。

今日は57番の「紫式部」から60番の「小式部内侍」までを取り上げました。
四首共全部が女流歌人の歌になるのは今回だけで、お姫様札が並び、
「光琳かるた」も一際綺麗な日となりました。

この辺りは、どの歌もご紹介したいところなのですが、「I Love 源氏物語」と
ブログのタイトルもつけているのですから、やっぱり「紫式部」は外せません。

めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に雲隠れにし夜半の月影
                         (五十七番 紫式部)
     紫式部
(ようやくめぐり逢えた、と思うか思わないかのうちに、雲に隠れて
しまった夜半の月、その月のように、幼なじみのあなたも、ほんの
ちょっと逢っただけで、すぐにお帰りになってしまわれたことですよ。)

あれっ?この歌おかしいんじゃない?とお思いの方もいらっしゃるはず。
普通は歌の五句目が「夜半の月かな」になっているからです。

この歌は「紫式部集」の巻頭歌でもあり、そこでも「月かな」となっていて、
おそらく「月かな」のほうがオリジナルではないかと思われます。

ただ、出典の「新古今和歌集」で「月影」となっているため、テキストの
「光琳カルタで読む 百人一首ハンドブック」は、「月影」を採用し、
光琳カルタも「月かげ」と書かれています。

「月かな」ですと、「月」が完全に雲に隠れてしまい、「ああ、何とかもう一度
雲の中から出て来て欲しい」という願望が強く感じられますが、「月影」と
なると、「影」=「光」ですから、月の光が雲に遮られてしまった状態、つまり、
薄雲を通して月を感じることが出来る状態、ということができましょう。光は
失っているものの、その雲の辺りはうっすらと白くなっていて、新古今集時代
の情趣からすれば、こちらのほうがよさそうです。ただ、歌本来の意味を
考えれば、やはり「月かな」のほうでしょうか。


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