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匂宮、薫を裏切る

2022年6月15日(水) 湘南台「源氏物語を読む会」(第231回)

梅雨に入っても気温の変化が大きく、きょうはまた最高気温が
20度に届かず、電車の中でも殆どの人が長袖の上着を着て
いました。明日は一気に10度近く上がり、夏日となるそうです。
体調管理に気をつけて過ごさねばなりませんね。

湘南台クラスは、第51帖「浮舟」に入って2回目。前回読んだ所
で、新年に中の君の許に宇治から届いた手紙を見た匂宮は、
それがあの西の対の西廂で偶然見かけ、言い寄りながら、思い
を遂げることの出来なかった美しい女からのものであるとお察し
になりました。

忽然と姿を消してしまった女のことをずっと気にしていた匂宮は、
薫の家司の娘婿である大内記から、薫が宇治に女を囲っている
ことを聞き出し、大内記に宇治へと案内するよう乞われました。
さすがに匂宮も気が咎め、「かへすがへすあるまじきこと」(何度も
してはならないこと)とお思いではありましたが、一旦口に出して
しまうと、もう後には戻れないのでした。

薫が宇治を訪れる可能性の無い日を見計らって、匂宮は大内記を
はじめ、気心の知れた二、三人だけを伴って宇治へとお出かけに
なりました。

道中、嘗て宇治の中の君の許へと通ったことを思い出し、中の君と
自分の仲を取り持ってくれたのは薫だし、中の君と結ばれた三日目
の夜(当時は三日間男が続けて女の許に通って、はじめて結婚が
成立した)、母・明石中宮に戒められて、出かけるのを躊躇っていた
時、「後の責任は私が取るから」と言って匂宮を励まし、宇治へと
送り出してくれたのも薫でした。その薫を今、裏切ろうとしている、と
思うと、後ろめたさを感じるのでしたが、やがて山深くなるにつれて、
早くあの女に逢いたい、上手く逢えるだろうか、という事へと、匂宮の
関心は移っていったのです。

もし、匂宮と薫の立場が逆だったら? 薫なら、匂宮が遠い宇治に
囲っている氏素性も知れない女の許に、いくら一度興味を抱いたと
しても、匂宮を裏切ってまで、わざわざ出かけはしなかったでしょう。

情熱が傾くと何もかも顧みることなく突き進む匂宮と、何事にも慎重
で悠長に構えてしまう薫。宇治に一人置かれて物寂しく、しかも田舎
育ちの世間知らずな浮舟です。どちらに惹かれていくのか、もうわかる
気がしますね。


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コメント

No title

梅雨に入り
気温変化厳しいですね
雨が降る降らないとでも気温がかなり違いますね
どうぞ 体調管理にお気を付けくださいね。

No title

いとこいさま

コメントを有難うございます。

本当に激しい気温変化ですね。今日は三島まで行ったのですが、とても蒸し暑い一日でした。でも電車に乗ると冷房が効いているので、一枚上着が必要ですし、こまめな対応が求められていますね。

いとこいさまのブログの三室戸寺の人出にも驚きましたが、私も帰りの新幹線、これまでは一人ずつ席を空けて座っていましたが、今日はほぼ満席、辛うじて座れたという状態でした。コロナ前の生活に戻ってきているのを感じました。

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