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「オペラ 源氏物語」

2023年2月19日(日)

「オペラ 源氏物語」が渋谷のオーチャードホールで上演されると
知ったのは、昨年の7月でした。鎌倉に住んでいる音楽通の親戚
の者が、別のオペラを鑑賞した時にパンプレットを見つけたので、
と言って、源氏オタクの私に、LINEでパンフレットの写真を送って
来てくれました。

コロナのことも気にはなっていましたが、やはり「オペラ 源氏物語」
ですから、鑑賞せずにはいられません。

お願いしたチケットの届いたのが10月の初め。今日の日を指折り
数えて待っておりました。

ご一緒する皆さまと「エクセル東急ホテル」25Fの日本料理「旬彩」
で先ずはランチをすることになり、それも楽しみに出掛けたまでは
よかったのですが、渋谷駅の改札口を出て、案内板を見ると、
「エクセル東急」の文字がパッと目に入り、出口を確認したら「C2」
と書いてあります。「C2」目指して歩けど歩けど、出口は遠い。
こんなに遠いはずではないのだけれど、と思いながらも、やっと
辿り着いたら、何とそこは別の「エクセル東急」とのこと!「いくら
何でも同じ名前は止めてよ」と言いたくなりましたが、勘違いした
私が悪いので、仕方ありません。同行のお二人に謝りながら、
教えてもらった「A5」出口に向かってまたトコトコ。渋谷駅で降りて
5分程で行ける所に45分掛かってようやく到着しました。ハァ~。

それでも9人で(中には初対面同士の方もあったのですが)、話も
弾み、楽しく、美味しくランチをいただきました。

   旬彩弁当
   三段重の「旬彩弁当」。食後のデザートとコーヒーも
   セットで、4,800円(税・サービス料込)。色んな食材が
   丁寧に調理されていてお味もよく、昨今の値上がりを
   考えると、都会のど真ん中ではリーズナブルなお値段
   と言えるのかな、と。

お腹も満たされ、オーチャードホールへと移動。もう地下を歩くのは
懲り懲り。地上を行けば、この辺りは昔と変わらないので、迷うこと
なく到着しました。

『源氏物語』は言わずと知れた千年ほど前に書かれた長編物語です
が、このオペラは、コリン・グレアムという人が英語で書いた台本で、
2000年にアメリカで初演された作品なのです。作曲の三木稔氏が、
それを日本語訳の台本にしたものが、今回日本語版の世界初演、
となったそうです。

日本語のオリジナル台本ならもう少し違う表現になるのではないか、
と思われるところもありましたが、『源氏物語』を知らない人でも理解
出来るよう、人間関係などもわかるように織り込んだ歌詞となって
いました。

扱われている内容は、全54帖中第13帖「明石」迄で、ちょうどこの辺り
を講読中のオンライン「紫の会」の皆さまには、良いタイミングだった、
と思っています。

日本語を母国語としていない人が、『源氏物語』をオペラの題材とする
だけでも驚嘆に値すると思うのですが、一度原作を全部紐解いて、
その中から、光源氏と藤壺、六条御息所、葵の上、紫の上、明石の上
という5人の女君とのエピソードを掬い取って色付けし、繋ぎ合わせて
いった力作、という印象を受けました。

弘徽殿の女御も含め、本日の舞台に登場した女君たちはやはり皆、
「哀しみの女君たち」だと感じました。

オペラ歌手の方々というのは、あのような声がどこから出るのだろう、
と思われる迫力ある声量をお持ちで、圧倒されました。

一つ、台本上で疑問に残ったのが、「少納言」という呼び名です。人物
としては、紫の上(まだ若紫の頃)の祖母の尼君であろうと思われる
のですが、少納言は紫の上の乳母なので、違和感がありました。

細かいことをあれこれと書きましたが、全体としては十分に見応えの
ある、素晴らしい「オペラ 源氏物語」でした。

         オペラ源氏物語
         ロビーに置かれたオペラの公演案内版。


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コメント

No title

素晴らしい1日でしたね!!
あれだけの長さの源氏物語がオペラになるとは、想像できません。
エピソードを繋いでの上演でしょうか。
ばーばむらさき様にとっては夢のようなお時間だったのでは。

渋谷で迷われた、本当にそそこは到着してから」が曲者。
何線で行った渋谷駅、どの改札から出たのかにより、まったく
見知らぬところに出てしまいます。
いまだに渋谷駅は私にとって迷路です。

No title

素晴しいオペラをご覧になられて、ちょっと羨ましいです。

日本人でもなかなか読み切れない源氏物語を、
外国の方がオペラになさるのは驚嘆です。

確かに、細かなところまで正確には難しすぎる注文かも知れません。
それも、ある程度以上の知識をきちんと持たれた方にしかわからない部分かも知れません。
でも、間違いは気になられると思います。


渋谷、凄く変わったと聞いています。
以前の渋谷も良くわからなくて、うろうろ迷う駅でしたがもう近寄らないと思います。

私にとっての東京は、迷路です。

No title

スミレさま

コメントを有難うございます。

最初の躓きはありましたが、楽しい一日を過ごすことが出来ました。

「オペラ 源氏物語」は、第13帖「明石」までの話で、ほぼ構成されておりましたが、それでも複雑な人間関係を観客に理解できるように組み立ててオペラの作品に仕上げるのは大変だったと思います。次の上演機会がありましたら、スミレさまもぜひご覧になってくださいませ。

渋谷駅での失敗の発端は、私の勘違いですが、駅の構内も昔とはすっかり変わってしまい、これからもっと再開発が進みそうなので、もう余程のことが無い限り、近寄れない街になってしまいましたね(;^_^A

No title

こすずめさま

コメントを有難うございました。

本当に、第13帖「明石」までとはいえ、『源氏物語』のような複雑な人間関係をよく整理して、オペラの台本として仕上げたということに、驚きを禁じえませんでした。多少の違和感は許容範囲ですが、「少納言」だけは、次に上演される時には、「尼君」となっているといいなぁ、と思います。でも故人の書かれたものなので、どうなのでしょうか?

渋谷は首都圏に住むようになってから長く、利用機会の多い街でしたが、近年はもう「若者の街」として定着した感があり、遠ざかる一方です。昨日のような必要に迫られないことがない限り、もう行きたいとは思わない街となっています。

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