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雲居雁の憎めない人柄

2023年3月14日(火) 高座渋谷「源氏物語に親しむ会」(通算167回 統合117回)

昨日から個人の判断に委ねられることになったマスクの着用。
昨日も今日も電車に乗って出掛けましたが、殆どの人がまだ
マスクは着用していますね。ちょっと安心しました。今は花粉症
対策の意味もありますし、マスクを着用し続ける人は多いと思い
ますが、段々と暑くなってきた時、どうなるでしょうか?コロナ前
からマスク派の私は、もちろん着け続けますが。

高座渋谷のクラスは今回で第39帖「夕霧」を読み終え、第40帖
「御法」に少し入りました。

結婚して10年余り、「まめ人」(真面目人間)のお手本のような
夕霧が、落葉の宮と夫婦気取りでいると聞いた妻の雲居雁は、
怒りを顕わにして実家(致仕大臣邸)に帰るという騒動にまで
発展しました。

夕霧には、正妻の雲居雁の他に、ただ一人藤典侍(惟光の娘)
という公認の愛人がいますが、身分差もあり、雲居雁もそれで
どうこうということなく過ごしてきました。藤典侍とすれば、妻の
一人として認めてももらえない立場を、声をあげることも出来ず
にいましたが、一対一では太刀打ちできなかったところに、
落葉の宮という共通の敵が現れたことで、日頃の鬱憤を晴らす
チャンスと思えたのか、雲居雁に次のような歌を贈りました。

「数ならば身に知られまし世の憂さを人のためにも濡らす袖かな」
(私も妻の数に入る身でしたら、自分のこととして思い知ることに
なったであろう夫婦の仲ですが、今はあなた様のために、涙で
袖を濡らしていることでございます)

受け取った雲居雁の返歌は、
「人の世の憂きをあはれと見しかども身にかへむとは思はざりしを」
(他人の夫婦仲の不幸をお気の毒に、と思ったことはありましたが、
わが身のこととなるとは思いも寄りませんでしたのに)
というものでした。

あまりにも率直で、自分の思いを何ら取り繕おうともしていません。
これでは藤典侍も、肩透かしに遭ったような気分がしたことでしょう。

素直で、まったく表裏のない雲居雁の人柄がそのまま出ている歌
ですが、どこか可愛くて、これでは憎めませんね。だからこそ、
致仕大臣の正妻(雲居雁にとっては継母)から継子いじめを受けた
形跡も見られないし、異母姉の弘徽殿の女御とも仲良しでいられた
のでしょう。

第44帖「竹河」で、息子の少将が、玉鬘の娘の大君に熱心に求婚
しますが、大君は冷泉院に院参して、振られてしまいます。雲居雁
は恨めしくもありましたが、そのおかげで、長年疎遠になっていた
姉・玉鬘と、頻繁に手紙の遣り取りをすることも出来るようになった
のだし、と思い、お祝いに立派な女装束を沢山贈りました。こうした
ところにも好感が持てますね。


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コメント

No title

すっかり慣れ親しんだマスク 3密状態では マスク外せません。
交通機関の中でも 外しません
熱い真夏については 歩くときは外します。
車内は 外せないと思います。
まだコロナに対する不安はあります。

No title

いとこいさま

コメントを有難うございます。

今しがた、いとこいさまのブログにコメントを入れて、拙ブログに戻ってきたら、いとこいさまからのコメントを頂戴していました。こういう以心伝心みたいなことって嬉しいです!

今日の新聞に、GW明け頃からマスクを外す人が多くなるのでは、と書かれていましたが、新型コロナも5類に移行しますし、そんな気がしますね。

私自身は、外出時のマスク着用は続行しますが、講読会中だけは、以前のようにマスクを着けない状態で話せるようになると楽だろうな、と思います。まだ当面は着けたままでするつもりですが。

No title

ストレートな物言いをしても不快感を与えないという方も、中にはいらっしゃいますね。
その後のフォローのようなものがきちんとしていたり,普段からの信頼関係があると、多少の失言もトラブルにはなりにくいような気がしています。

No title

utokyoさま

いつもコメントを有難うございます。

そうそう、得な性分と言いますか、「ストレートな物言いをしても不快感を与えないという方」、いらっしゃいますよね。これも一種の才能のような気がしています。

極力、失言からトラブルが生じることの無いようには気をつけたいと思いますね。

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