fc2ブログ

達者な仲人口

2023年11月27日(月) 溝の口「湖月会」(第174回)

昨日の真冬のような寒さからは解放され、今日は日没後の
道を歩いても、「寒い」と震え上がるような感覚を味わうこと
はありませんでした。明日はまた20度以上に上昇するよう
です。このように気温が乱高下すると、外出する時、何を
着たらいいのか、と、悩みますね。

溝の口の第4月曜日クラス「湖月会」は、第2金曜日クラスと
同じ第50帖「東屋」の2回目。仲人が、左近の少将と常陸の
介の間を、いわゆる「仲人口」で上手く立ち回り、浮舟との
婚約を一方的に破棄させ、少将が常陸の介の実子と結婚
する話に持って行ってしまったところを読みました。

第2金曜日クラス(11/10)の時に書きましたように、ここでの
登場人物は3人だけ(左近の少将、仲人、常陸の介)です。
11/10の記事で予告をした通り、今回は仲人の言動を取り
上げておきたいと思います(11/10の記事は⇒こちらから)。

左近の少将が、常陸の介の実子ではない浮舟との縁組に
難色を示すのを見て取った仲人は、「本気で常陸の介の
実子との結婚をお望みなら、常陸の介が殊の外可愛がって
いる二番目娘にお取次ぎしましょう」と、少将にへつらいます。

少将の結婚観は、11/10の記事で述べた通りです。結婚の
目当ては常陸の介の財力のみだったので、仲人の提案に
簡単に乗ってしまいます。

あとは常陸の介が何と言うか、達者な仲人口が発揮される
場面です。

先ず仲人は、「少将殿はあなた様(常陸の介)のご威勢を頼り
にして求婚して来られたのに、お相手が継娘では、あなた様の
ご庇護を受けるのが難しいのではないか、としきりに申す者も
おりまして、少将殿は、年若いご実子との結婚をお許し頂ける
なら、というご意向でございます」と、常陸の介の自尊心をくす
ぐります。

常陸の介は、「少将と浮舟の縁談は妻が勝手に決めたことで、
自分よりも身分の高い少将が、自分を見込んでの求婚だとは
知らなかった。少将がそのようなご意向なら、喜んで愛娘を
差し上げましょう。ただ、私が邪魔立てして、少将のお気持ちを
踏みにじった、と妻に思われるのが気掛かりだ」と言いました。

脈あり、と見た仲人は、仲人口でもう一押しします。「少将殿は、
あなた様お一人の許可を求めておられます。少将殿は、人柄も
上品で、世間の評判も良く、真面目なお方です。将来性も十分
でございます。来年には四位になり、蔵人頭のポストも帝が保証
してくださっています」と、あり得ない話までして少将を持ち上げ
ます。

そして、「少将殿を婿にと望まれるお方もあちこちにいらっしゃる
ので、ここで渋られたりすると、他の家の婿になってしまわれると
思いますよ」と、常陸介の心にとどめを刺したのでした。

仲人もこの縁談を纏めることで、多くの見返りが期待できたので
ありましょう。今風の言葉を用いるなら、少将という人物を「盛る」
ことで、常陸の介を易々と説得してしまいましたが、もう一度ここ
を読む12/6に、その常陸の介の心情に触れておきたいと思い
ます。


スポンサーサイト



コメント

No title

本当に気温の寒暖差の激しいのは つらいですね
身体に応えますね
20度と 暖かいのは助かりますが 次にどんと下がるのはやめてほしいですね。
お忙しい御身体調崩されませんようにお気をつけくださいね。

No title

いとこいさま

コメントを有難うございます。

今日の南関東は、最高気温22度のポカポカ陽気でしたが、風も物凄くて、洗濯物を外に出すことができませんでした。明日、明後日は平年並みとのことですが、金曜日は11度とまた真冬並みの予報です。

このような急激な気温変化には身体をついて行かせるのが大変です。体調を崩した、という声も聞きます。

いとこいさまもどうぞ気をつけてお過ごしくださいませ。

こんばんわ~

朝夕の温度差も辛いですけど
この時期のスーパーの寒さは 震えちゃいます(>_<)

今日はねー 
私のお世話して下さってるヘルパーさんと初めて歴史の話を(#^^#)
ゴジラ映画を見に行った事を話してて ゴジラ映画の中で
自衛隊の演奏で「ヤシオリ作戦」が好きなんよ~っと言うと

「ヤシオリ?」

知らない? じゃ~ スサノオノミコトは?

「スサノオノミコト??? なんですか?」

小学校とかで習ってない? って聞いたら知らないって><
マジですか・・・・・・

スサノオノミコトが八岐大蛇を酔いつぶれさせた
「八塩折之酒(やしおりのさけ)」 ここから来たんよ?

八岐大蛇も知らないって言うので
こんど、
伊勢のおかげ横丁で買ってきた
日本の神話の漫画を彼女に貸してあげる約束を致しました (>_<)

息子や孫には 子供の頃 読み聞かせしてたので
伊勢神宮に行った時は感動もあったのですが・・・・・・・・
なんか 悲しくて><
せっかく日本に生まれたんやし 歴女になれとは言わないけど
神話ぐらい知っなあかんーーーと

一から説明も厳しいけど 
奈良はすぐ近くやし 色々と知ってるとそこに行った時に
タイムワープ出来て楽しい気持ちになれるよ~~ってw

少しですが
久しぶりに歴史の話が出来て 楽しい日でした (#^^#)







No title

ま~ねんさま

関西と関東では気象も異なるでしょうが、このところの気温の乱高下は物凄いです。今日はまた22度まで上がりましたが、金曜日には最高気温11度ですって!

スーパーに行くと、冷蔵・冷凍コーナーでは冷気が感じられて寒いですね。

私も子どもの頃から神話・伝説が好きで、大学でも最初は『古事記』のゼミに入っていたくらいです。

その昔(私が小学生だった頃なので、ま~ねんさまがまだお生まれになる前かも)、「日本誕生」という映画があって、父に連れて行ってもらいました。もう60年以上経っていますが、三船敏郎さんがヤマトタケルノミコトとスサノオノミコトの二役で、八岐大蛇退治の場面など、今でも目に浮かんできます。

神話は歴史の授業で学習しないのでしょうか?

「色々と知ってるとそこに行った時にタイムワープ出来て楽しい気持ちになれるよ~~って」←同感、同感です。明日香の石舞台に触れた時は、感動で涙がこみ上げて来ましたもの。

興味のある話を語り合えるのは、楽しい時間ですよね。

No title

仲人からも、少将からも、常陸介からも俗臭がぷんぷん漂ってきます。琴の音、筆跡、和歌・・・そんなものからお相手を選ぶ、ある程度の高貴さを持った人間たちと、「中の品」と見下される人間たちの違いを描き分ける作者の筆は見事です。それぞれの行き着く先を考える私たち読者の感慨もさまざま。「源氏物語」の尽きぬ魅力を改めて実感します。

コメントの投稿

訪問者カウンター