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桐壺帝の過ち

2016年5月9日(月) 溝の口「紫の会・月曜クラス」(第2回)

2日と6日がお休みになって10連休、という方も結構あったと聞くGWも
昨日で終わりました。皆さまはどのようにお過ごしになったでしょうか。

先月よりスタートした溝の口の「紫の会」、今日は第一帖「桐壺」の巻の
第2回目、帝の寵愛を独り占めしていた更衣(光源氏の母)が、亡くなる
ところまでを読みました。

最愛の更衣をこんなに早く死に追い込んだ張本人は、他ならぬ帝です。

帝には自分の皇統を受け継ぐ皇子のいることが大事で、そのためにも
後宮には多くの妃たちがお仕えしていました。妃たちも、特に「女御」と
呼ばれている、父親が大臣以上の家の娘は、実家の命運を背負って
入内しているわけですから、帝もそれに応える義務がありました。

生まれた皇子が皇太子となり、天皇の座に就くためには、強力な後見が
必要でしたから、いくら帝の御子であっても、母親の出自が低くては、
将来性は望めないのが普通でした。

ところが、この帝(桐壺帝)は、そうした後宮のルールを無視して、
桐壺の更衣という、女御でもなく、何の後ろ盾も持たない一人女性を
偏愛したのですから、ここで過ちを犯してしまったことになります。

帝とて人間ですから、身分の高い女御たちを満遍なく愛しなさい、と
言われても、その通りにするのは難しかったでしょうが、それが出来て
初めて帝王の器と呼ぶに値した時代だったのです。

弘徽殿の女御が帝をお諫めするのは、単なる桐壺の更衣への嫉妬心
からだけではなく、後宮の秩序を守るためでもあったと解することが
出来ます。

陰湿ないじめがエスカレートし、更衣は思い悩む、それをまた帝が
特別に庇護しようとなさる、ますます他の妃たちの反感を買う、そうした
悪循環が、もともと丈夫ではなかった更衣を、いっそう病がちな身体に
して行ったのだと考えられます。

本当に好きな女性一人を愛し抜くことが許されなかった帝も、お気の毒と
言えばお気の毒でありますが・・・。

続いて、本日講読した箇所の前半の全文訳を書きます(次の記事)。


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