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老女を巡る茶番劇

2019年4月8日 溝の口「紫の会・月曜クラス」(第37回・№2)

今日は入学式の学校が多かったようですね。桜の花もそれを
慮ってか、まだあちらこちらで綺麗に咲いていました。

第7帖「紅葉賀」も終盤に入りました。

前回ご紹介しました「源典侍」という、一人の好色な老女官、何と
源氏と頭中将という当代きってのイケメン二人といい仲になって
しまいましたが、やはり源氏のほうにぞっこんなのでした。

源氏も、人に知られたら恥ずかしいと思うようなお婆さんなら相手に
しなければいいのに、と思うのですが、そこが源氏の優しさ、とでも
言いますか、些かの好奇心も手伝って、この夜も源典侍と床を共に
しておりました。

一度源氏をぎゃふんと言わせてやりたい、と思っていた頭中将は、
二人が一緒に居るところを見つけて、チャンス到来、とばかり忍び
込み、源氏を脅してやろうと考えます。

はじめ源氏は、この闖入者が頭中将とは思わず慌てふためき、
脱いでいた直衣だけを手にして、屏風の後に隠れますが、やがて
太刀まで抜いて、わざと大げさに振舞うのが頭中将だと気づくと、
腕を抓り上げ、「何やってんだよ、私はこの直衣を着て帰るよ」と
出て行こうとすると、そうはさせじとする頭中将と直衣を引っ張り合い、
源氏も負けじと頭中将の帯を解いて引っ張り合う始末。

挙句の果てには、どちらも見られないような格好になって連れ立って
お帰りになりました。

源典侍は、源氏が頭中将と分からずにいる時は、真剣に二人の間に
入って、頭中将に取りすがっていましたが、頭中将が太刀を抜くに
及んでは、自分のせいで二人の若い男が諍いをしていると信じて、
「あが君、あが君」(あなた様、あなた様、お願いやめて)と手をすり
合わせて懇願する始末でした。

今日読んだ場面は、もう笑いの連続です。おそらく「源氏物語」全編を
通して一番滑稽なお話ではないでしょうか。

詳しくは先に書きました「紅葉賀の全文訳(9)」をご覧ください。


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