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茶番劇から一夜明けて

2019年4月25日(木) 溝の口「紫の会・木曜クラス」(第37回・№2)

今日の「紫の会」が、平成最後の講読会となりました。

同じことなら平成の終わりに、第7帖「紅葉賀」も読み終えられると
良かったのですが、それは来月になります。

源典侍という一人の老女官を巡って茶番劇を繰り広げた源氏と
頭中将でしたが(その場面はこちらから→「老女を巡る茶番劇」)、
一夜明けると、源典侍から、あとに残っていた指貫や帯などが
源氏の許に届けられました。えっ、源氏の君、ズボン(指貫)も
穿かずに帰って来たのですね。

帯は頭中将のものでした。源氏の直衣の端袖は頭中将が持ち
帰っており、「これを先ず縫い付けなさいませ」と包んで寄越しました。

お互いに相手の着ている物の一部を手に入れて、この勝負はまあ
引き分けということで決着を見ましたが、源氏は頭中将にあのような
老女との密会の現場を押さえられたことを残念に思っておられるの
でした。

日が高くなってから、清涼殿に伺候して、二人共、昨夜のことなど
なかったかのような顔で職務に励んでおりました。頭中将が人の
居ない時に近寄って来て「隠し事はもうこりごりでしょう?」と得意気に
言うと、「忍んで来ながらそのまま帰った人こそお気の毒なことです」
と言い返す源氏でしたが、最後には「これは二人だけの秘密だよ」で、
了解し合いました。

のちに、「朝顔」の巻になって再びこの源典侍が登場します。「紅葉賀」
から13年後の源氏32歳の時のことですから、源典侍は70歳位(あら、
今の私と同じじゃないですか!)。まあ今なら90代位の感覚で読めば
いいでしょうが、どうなっていると思われますか?楽しみに待ってて
ください。

今日ご紹介した話は、先に書きました「紅葉賀」の全文訳(10)で、
通してお読みいただければ、と存じます。


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