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朧月夜との再会

2019年7月25日(木) 溝の口「紫の会・木曜クラス」(第40回・№2)

このまま梅雨明けになってもおかしくないお天気の一日でしたが、週末
にかけて、熱帯低気圧が台風に変わり、関東に接近するとの予報が
出ているので、どうやら梅雨明けは来週に持ち越されそうです。半月程
前に暑中見舞用の「かもめーる」を買って来て、梅雨が明けたら、と待って
いるのですが、うかうかしてるとすぐに残暑見舞になってしまいそうです。

今月で溝の口「紫の会」の2クラスは、第8帖「花宴」を読了。源氏の青春
時代に別れを告げることになりました。

右大臣家の藤の花の宴に招かれた源氏は、おめかしをして、右大臣を
散々待たせたところでお出掛けになりました。その美しさたるや、「花の
にほひもけおされて、なかなかことざましになむ」(花の美しさも源氏の姿
に気圧されて、却って興ざめに感じられました)というほどでした。

夜が少し更けて行く頃、源氏は悪酔いしたふりをして、寝殿の戸口に行き、
花見のために格子も上げたままになっているのをいいことに、御簾を引き
被って、催馬楽の一節の「帯」の部分を先日取り交わした「扇」に替えて、
「扇を取られてからきめ(辛い目)をみる」と口ずさみ、反応を窺います。
「妙な替え歌だこと」などと言っているのは、何もわかってない証拠です。

答えは無くて、ただ溜息だけをつく気配が感じられるほうに寄って、几帳
越しに手を取り、「あづさ弓いるさの山にまどふかなほの見し月のかげや
見ゆると(月が入るいるさの山のほとりでうろうろしていることですよ。
いつぞやほのかに見た月の影がまた見えるかと思いまして)と、当て推量
で詠み掛けると、「心いるかたならませばゆみはりの月なき空にまよはまし
やは(お心が強く惹かれるお方の所なら、たとえ月が出ていない闇夜でも
お迷いになったりはなさらないでしょう)と、返歌がありました。

「ただそれなり。いとうれしきものから。」(まさにその人でした。とても嬉しい
のですけれども・・・。)と、逆接の余韻に満ちた終わり方をしています。

ようやく再会を果たした源氏と朧月夜。読者もどこか胸騒ぎを覚えるような
幕切れですね。さて、二人の恋の前途に待ち受けているものは?

この記事の詳しい内容は、先に書きました「花宴の全文訳(5)」をご参照
頂ければ、と存じます。

次回より第9帖「葵」に入ります。


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