fc2ブログ

次なるステージへ

2019年8月12日(月) 溝の口「紫の会・月曜クラス」(第41回・№2)

先週来、ずっと「あと一日」と思って我慢して来た猛暑ですが、まだ
解放されていません。明日は少し気温が下がるようですが、週末には
また猛暑日が復活するようです。今年もなかなか厳しいですね。

溝の口の「紫の会」は、今月から第9帖「葵」に入りました。

第8帖「花宴」までで、光源氏の最初のステージが終了し、「葵」の巻
からは次なるステージに移ります。

二十歳までの源氏は、時代の寵児としてもてはやされ、小憎らしいほど
自信に満ちていましたが、ここからは違ってきます。試練の時の始まり
です。

先ず、「花宴」と「葵」の間には二年間の空白があり、その間に源氏の父・
桐壺帝が譲位し、東宮(弘徽殿の女御所生の第一皇子)が天皇(朱雀帝)
となっています。当然、政情は一変し、「桐壺帝ー左大臣ー源氏」の勢力は
後退、「朱雀帝ー右大臣ー弘徽殿の女御」側の勢力が増大しています。
源氏がこの状況を、「よろづもの憂く」(すべてのことが憂鬱に)感じられる、
というところから、「葵」の巻は書き起こされています。

それでもまだ、桐壺院の目の黒いうちは、源氏も安泰です。

次に、これまで「夕顔」、「若紫」、「末摘花」の巻において、「六条わたり」に
住んでいる源氏の愛人として、チラチラと書かれていた「六条御息所」が、
いきなり物語の前面に躍り出てきます。

六条御息所は亡くなった東宮の妃だった方で、知性と教養に溢れる文句なし
の貴婦人です。しかし、源氏が御息所に夢中だった時期は、遠に終わって
いました。御息所は源氏が自分を重荷に感じ始めていることを悟っており、
一人娘が朱雀帝の即位に伴い斎宮に選ばれたことから、一緒に伊勢に
下向しようか、とも思い悩んでいます。

この巻で初めて物語の前面に登場して来るという意味では、源氏の正妻・
葵の上も同じです。源氏と結婚して既に10年、ここで葵の上は初めて懐妊
します。

賀茂の祭の御禊の日の車争いから、葵の上が亡くなるまでの六条御息所と
葵の上の対決、「葵」の巻の読みどころとなります。どうぞご堪能ください。

本日の講読箇所の前半部分(「葵」の巻のプロローグ的なところ)の全文訳を
先に書きましたので➞第9帖「葵」の巻の全文訳(1)を併せてご覧頂ければ、
と思います。


スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

訪問者カウンター