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大宮のその一言が・・・

2019年8月22日(木) 溝の口「紫の会・木曜クラス」(第41回・№2)

昨日に比べると随分過ごし易くなりました。一日でこんなにも違うもの
なのかなぁ、と思います。今夜はエアコンを止めて外からの自然の風に
当たっていられるのが嬉しいです。

溝の口の「紫の会」は、今月から第9帖「葵」に入りました。

第2月曜日のクラスのほうでご紹介した通り、「葵」は源氏にとって新たな
時代の幕開けとなる巻です。➞(8月12日・「次なるステージへ」

これまで正面から描かれることのなかった二人の女君(六条御息所と
葵の上)が、物語の表舞台に登場して来ることも「次なるステージへ」で
記しました。

六条御息所は源氏との関係に悩んでいます。かたや葵の上は結婚して
10年経っての初めてのご懐妊。左大臣家の方々はもとより、決して夫婦
仲が良いとは言えない源氏にとっても、やはり嬉しいことで、どうしても
御息所のことは、「おぼしおこたるとはなけれど、とだえ多かるべし」(疎か
にお思いなのではないけれど、途絶えが多くなっていたでありましょう)と
ならざるを得ませんでした。

斎院も交代し、桐壺院の女三の宮(母は弘徽殿の大后)が新斎院として
お立ちになりました。賀茂の祭が近づき、それに先立つ斎院の御禊の日、
源氏も特別に供奉することとなります。

その源氏の晴れ姿を見るために、貴賤を問わず、一条大路には所狭しと、
物見車が立て込んで大騒ぎになっていました。

もともとこうした祭見物にはさほど興味もなく、ましてや今は悪阻で体調も
すぐれない時期ですから、葵の上は出掛けるつもりはありませんでした。

ところが、若い女房たちは、わざわざ地方から源氏を見るために出て来る
者までいるというのに、北の方ともあろう葵の上が、ご覧にならないなんて
あんまりだ、と、言います。それをお耳になさった大宮(葵の上の母親)が、
「今日はご気分も良さそうだし、あなたが行かないと女房たちもつまらない
ようよ」とおっしゃって、牛車の用意をお命じになったため、急遽、葵の上は
出掛けることになりました。

フィクションの「源氏物語」に「たら・れば」もないだろう、と言われそうですが、
すぐにそれを考えてしまうのがバカな私です。

この時大宮がもし、女房たちを諫めて「今は一番大事な時期なのだから、
人混みに出掛けるなんてとんでもないこと」と、止めていたら、あの車争いは
避けられ、六条御息所の生霊のために葵の上が命を落とすことも無かった
だろうに、と思うのです。

今日の記事、詳しくは先に書きました「第9帖「葵」の全文訳(2)」をご一読
くださいませ。


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