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この感性!

2019年10月18日(金) 溝の口「枕草子」(第37回)

台風19号の被害のために、本日の講読会を欠席なさった方があり、
この度の災害をいっそう身近に感じております。早く元の落ち着いた
暮らしに戻られますように、と、ただもう祈るばかりです。

今回の「枕草子」は第204段~第206段を読みました。204、205段は
類聚章段です。ところが、「見物(みもの)は」と題した第205段は、
やはりイベントに対する格別な思い入れがあるからなのでしょう、
類聚章段にしてはとても長い段で、結局、3段しか読めませんでした
(まあ、例によって余計な話もしましたけど・・・)。

第206段は、新緑の頃、牛車に乗って山里を散策する中で、作者の
五感に触れる自然が実に鮮やかに描写されている秀逸な随想章段
です。

特に最後の一文には、清少納言の豊かな感性が千年の時を越えて、
その場に居合わせたかのような錯覚さえ抱かせる、見事な表現と
なっています。

蓬の、車におしひしがれたりけるが、輪の廻りたるに、近ううちかかり
たるも、をかし(蓬が、牛車の車輪におしつぶされて、それが車輪に
くっついて、乗っている私の顔近くに来て、蓬の香りがふわーっと
伝わってくるのも、素敵だわ)。〈「かかり」は「かかへ」(「香がふ」という
香りが漂う意の動詞の連用形)の誤写とする説に従い解釈しています〉

これぞ清少納言の本領発揮というところでしょうね。


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