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三組めの男性コンビ

2019年12月13日(金) 溝の口「源氏物語を読む会」(第138回)

昨日の最高気温は18℃、今日の最高気温は9℃。たった一日で
半分にまで下がってしまうなんて!何を着ようか、と悩んでしまい、
体調管理も大変です。

溝の口の第2金曜日のクラスと第4月曜日の「湖月会」は、今月から
第46帖「椎本」です。

『源氏物語』では、第一部、第二部、第三部、それぞれに男性コンビ
が登場します。第一部では「源氏」と「頭中将」、第二部では「夕霧」と
「柏木」、そして第三部では「薫」と「匂宮」です。

源氏の父(桐壺帝)と頭中将の母(大宮)は兄妹、夕霧の母(葵の上)
と柏木の父(頭中将)も兄妹(これは近年、姉弟説が有力になって
来ていますが)、薫の母(女三の宮)と匂宮の父(今上帝)も兄妹です。
つまりこの三組は、すべて従兄弟同士、という血の繋がりがあります。

源氏も夕霧も薫も、正妻はコンビである男性の妹、という似通った
状況設定がなされており、三組共、無二の親友として強い友情で
結ばれている一方、源氏と頭中将、薫と匂宮にはライバル意識も
顕著です。

友情のほうが前面に押し出されているのは、第二部の夕霧と柏木で、
この二人の間には、一人の女性を巡ってライバル意識をむき出しに
する場面などはありません。

源氏と頭中将の場合は、「末摘花」、「源典侍」といった、滑稽さを伴う
女性を対象にした時、ライバル心が発揮されていますが、それは
笑い話の内に付すことが出来る類のものです。

しかし、第三部の薫と匂宮となると、その女性を巡ってのライバル心も
深刻さが増します。

対照的な性格の薫と匂宮。「橋姫」では殆ど語られることのなかった
匂宮が、この「椎本」の巻では冒頭から参入してきます。

薫が大君・中の君を垣間見る→好色な匂宮にそれを話して羨ましがらせ、
好奇心をそそる→匂宮が初瀬詣の帰途、宇治に寄り、八の宮の姫君に
歌を贈る→中の君が返事を書き、以後二人の間で文通が始まる

といった、無理のないストーリー展開の中で、匂宮も交えた宇治の恋物語
が始まろうとしています。今はその前夜、といったところでしょうか。


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コメント

No title

十二月に入ってからの寒暖差は、もう例年になってしまった異常気象の一環でしょうか
今年一年の自然災害の多さを考えても、今後はどうなっていくんだろうと不安な気持ちになります
千年前の、日本の四季の移ろいが羨ましいような・・・

宇治十帖も、「椎本」に入りました
先生がお書きになっている三組の男性

源氏と頭中将は似たところも多いですが、頭中将の方が源氏に対するライバル心がより強いように感じます  そしてそのことが、多くの可笑しい場面を作っていますね(笑)

夕霧と柏木は、対照的な性格です
唐猫が御簾の紐を引っ張ってしまったことで、女三宮の姿を二人が見てしまうシーン  柏木はその美しさに目を奪われますが、夕霧は女三宮に軽率さを感じます

薫と匂宮も、やはり対照的な性格ですね
今後展開していく物語は、このことがドラマを生み出すきっかけになっていくようです
大君と中の君も、とても慎重な姉君と大らかな妹君で、姉妹でも性格は全く違っています

二人の人物を同時に登場させて読者に比較させることで、それぞれの人物の個性が際立ち、物語を面白くさせるという紫式部の才能に脱帽です

今年も、どんなに体調がお悪くても講読会を一日もお休みにならない先生には、感謝しかありません
まことに勝手ながら、私達のためにもお身体ご自愛下さいますように♡
来年もよろしくお願いいたします

No title

夕鶴さま

昨日も、あれこれと本文以外のお喋りをしてしまい、結局予定の2/3位しか進めませんでした。すみません。最後に、無理にもう一段落読もうか、止めておこうかと、原文を前に躊躇している姿は滑稽だったでしょうね。結果としては止めて正解でしたが・・・(笑)。

「宇治十帖」では、薫と匂宮という全く異なるタイプの二人の男君を配することで、説明を要せず物語が自然に繰り広げられていく感じがしますね。

「二人の人物を同時に登場させて読者に比較させることで、それぞれの人物の個性が際立ち、物語を面白くさせるという紫式部の才能に脱帽です」と、夕鶴さんがおっしゃっている通りだと思います。

今年は秋以降、体調不良を抱えながらなんとか、という状態でしたが、来年は、体調をしっかりと立て直して講読会に臨めるようにしたいと考えております。

引き続きよろしくお願いいたします。

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