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薫の目に映る二人の姫君

2020年8月14日(金) 溝の口「オンライン源氏の会」(第2回・通算142回)

連日の猛暑でテレビに映る日本列島の地図は真っ赤っか。今日も
各地で40度に迫る最高気温を記録しています。下旬までこの状態
が続くそうで、今は新型コロナもさることながら、熱中症にも最大限
の注意を要するようですね。

オンラインでの「源氏の会」、今日が2回目の例会となりました。

会場で読んでいるなら先月分と今月分、併せて1回分となるところ
ですが、オンラインではそれを2回に分けて講読、今回で第46帖
「椎本」を読み終えました。

「椎本」の最後は、八の宮が亡くなった翌年の夏、涼を求めて宇治へ
出掛けた薫が、襖の穴から大君、中の君の姿をつぶさに垣間見る
場面となっています。

先ずは中の君。すらりとした容姿、髪はたっぷりと長く、表情も可憐で、
もの柔らかなおっとりとした風情は、女一の宮もこんな感じなのでは、
と薫に連想させるほどです。女一の宮は今上帝と明石中宮の第一皇女
で、文字通りの京でのトップレディですから、ここで読者は、中の君が
宇治のような山里に育ちながらも、京の上流社会で通用する資質が
備わっているのを、薫の目を通して知ることになります。

一方の大君は、より上品で優雅に見えます。たしなみ深く、奥ゆかしさが、
今風の言葉を借りるなら「半端ない」のです。父宮亡き後「八の宮家」を
背負う立場となり、気苦労を重ねているせいか、髪も少し抜け落ち、
痩せ細って痛々しい感じがします。でも、既に大君を理想の女性として
思い描いていることも多分に作用していると考えられましょうが、この
垣間見で、薫の大君への思慕の念は決定的なものとなりました。

源氏が初めて若紫を垣間見た場面同様、ここでは薫の目がテレビカメラ
のような役割を果たす形で描かれています。

「橋姫」・「椎本」で、次々と布石が打たれてきた「宇治十帖」での新たな
恋の物語、次の「総角」の巻から大きなうねりとなって展開していきます。

次回は、「総角結び」の実演講習もしていただく予定です。
 

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